スイスの食品大手ネスレが、米大手コーヒーチェーン、スターバックスの小売商品を世界的に販売へ
シアトルに拠点を置くスターバックスは「ネスプレッソ」や「ドルチェグスト」を所有するスイスの食品大手ネスレと70億ドルで契約し、家庭用パック入りコーヒーやポーションコーヒー、紅茶などの小売商品の販売において世界的な拡大を目指します。
ネスレはスターバックスに、小売商品の販売権の取得に現金71億5000万ドル(約7800億円)を支払います。契約に含まれるブランドは、スターバックス、シアトルズベストコーヒー、スターバックスリザーブ、ティーバナ、スターバックスヴィア、トレファツィオーネ・イタリア。
契約の手続きは10月までに完了する見込みです。この契約によりネスレのカプセル式マシン「ネスプレッソ」と「ドルチェグスト」にスターバックスのフレーバーが加わることになります。
スターバックスの最高経営責任者(CEO)ケビン・ジョンソンは、ネスレの事業範囲や知名度を通じて、わが社のブランドが世界の食品流通のいたるところに広がることになるでしょう。この合意は大きな成長の扉を開きます。」とコメントしました。
ネスレのマーク・シュナイダーCEOは「この取引は我々の最大の成長部門であるコーヒー事業にとって成功の鍵になります。『スターバックス』『ネスカフェ』『ネスプレッソ』という3つの世界の象徴的なコーヒーブランドが結集しました。今日は世界中のコーヒー愛好家にとって素晴らしい一日です。」と声明を発表しました。
この契約には、スターバックスの店舗内で扱う飲料製品の販売は含まれていません。これらの飲料製品の小売ビジネスは20億ドル以上にまで成長し、ペプシ社は現在もその流通を行っています。
約500人のスターバックス社員がネスレに移行し、事業は引き続きシアトルで行われます。
原題:Starbucks Expands Retail Reach in $7B Deal with Nestlé (抜粋)