Bigelow(ビゲロー)の紅茶に除草剤、訴訟に
Eco Watch | Lorraine Chow | 2017年12月21日
オーガニック消費者協会(OCA)は、同社の人気茶製品の一部で、世界で最も広く使われている除草剤であるグリホサートが検出されたとし、Bigelow(ビゲロー)社を提訴した。
しかし消費者団体は、紅茶製品に除草剤が含まれているという点においてビゲローに対して訴訟を起こしたというよりむしろ、同社が「All Natural(オール・ナチュラル)」、「Natural(ナチュラル)」という表現で茶製品に不正なラベルを貼って販売し、製品を環境に配慮しているかのように見せている点を非難している。
OCAの国際ディレクターRonnie Cummins(ロニー・カミンス)氏は、他の企業と同様、たとえ「自然」や「環境にやさしい」という表示が誤りであると知った上でも、消費者の健康で持続可能な製品への需要が増加しているという流れに合わせて、こういった用語を使用することでビゲローは利益を得ることができると述べた。
しかし消費者団体は、紅茶製品に除草剤が含まれているという点においてビゲローに対して訴訟を起こしたというよりむしろ、同社が「All Natural(オール・ナチュラル)」、「Natural(ナチュラル)」という表現で茶製品に不正なラベルを貼って販売し、製品を環境に配慮しているかのように見せている点を非難している。
OCAの国際ディレクターRonnie Cummins(ロニー・カミンス)氏は、他の企業と同様、たとえ「自然」や「環境にやさしい」という表示が誤りであると知った上でも、消費者の健康で持続可能な製品への需要が増加しているという流れに合わせて、こういった用語を使用することでビゲローは利益を得ることができると述べた。
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訴訟で示された検査結果では、グリホサート濃度が政府の乾燥葉1ppmの基準値よりはるかに低いとされたが、OCAはグリホサートの人体への影響の安全なレベルというものはないと考えている。
グリホサートは多くの除草剤中の有効成分であり、特にモンサント社の売れ筋商品であるラウンドアップに使用されている。 この化学物質は、150種類以上の食品や非食品用の作物のほか、芝生、庭園、公園で使用されている。 カリフォルニア大学サンディエゴ医科大学の研究者らは、1994年以来、人体のグリホサートへの被曝が約500%増加したことを明らかにした。その年、モンサント社は遺伝子組換えラウンドアップレディ作物(ラウンドアップに耐性のある農作物)を米国で初めて導入した。今日、グリホサートは日常的な家庭用食品、例えば クッキー、クラッカー、アイスクリームなどのようなものから、さらには私たちの尿からも検出できる。
2015年3月、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は、グリホサートを「発がん性物質」に分類した。 フランスを拠点とする議会の決議以降、世界各地で議論に火が付き、グリホサートががんを引き起こすという内容の何百もの訴訟が起こり、結果、カリフォルニア州でがん発生化学物質のリストにグリホサートが追加されることになった。
Bloomberg Intelligence(ブルームバーグ・インテリジェンス)によれば、ビゲローは米国2位の紅茶ブランドである。 同社の幹部は、この訴訟の主張を「軽薄かつ不合理」であると棄却したとしている。
最高経営責任者Cynthia Bigelow(シンシア・ビゲロー)はブルームバーグに対し、同社の独自の試験では乾燥茶のグリホサート濃度も明らかになったが、連邦規制値とOCAの所見からも数値は「はるかに低い」と語った。彼女は、OCAの主張に基づく乾燥茶と、水で抽出されたお茶との違いがあるとし、紅茶を煎じた場合の値は「完全にゼロである」と述べた。
しかし、カミンス氏は、「ビゲローは、健康に配慮した消費者が農薬やその他の汚染物質を含まないと信じているすべての自然食品に対してプレミアム価格を支払うことを知っている」と反論した。さらに「同様に同社は、環境に配慮している消費者が環境に害を及ぼさない方法を使って生産されたと信じる製品に対しより多く支払うことを知っている。 消費者教育と擁護団体として、これらの虚偽の主張を暴露し、企業に製品を排除させる、またはラベルや広告を排除させることが、私たちの仕事である。」と述べた。
OCAは、ビゲローの誤ったマーケティングと製品の販売を停止する差し止め命令を求めている。
グリホサートは多くの除草剤中の有効成分であり、特にモンサント社の売れ筋商品であるラウンドアップに使用されている。 この化学物質は、150種類以上の食品や非食品用の作物のほか、芝生、庭園、公園で使用されている。 カリフォルニア大学サンディエゴ医科大学の研究者らは、1994年以来、人体のグリホサートへの被曝が約500%増加したことを明らかにした。その年、モンサント社は遺伝子組換えラウンドアップレディ作物(ラウンドアップに耐性のある農作物)を米国で初めて導入した。今日、グリホサートは日常的な家庭用食品、例えば クッキー、クラッカー、アイスクリームなどのようなものから、さらには私たちの尿からも検出できる。
2015年3月、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は、グリホサートを「発がん性物質」に分類した。 フランスを拠点とする議会の決議以降、世界各地で議論に火が付き、グリホサートががんを引き起こすという内容の何百もの訴訟が起こり、結果、カリフォルニア州でがん発生化学物質のリストにグリホサートが追加されることになった。
Bloomberg Intelligence(ブルームバーグ・インテリジェンス)によれば、ビゲローは米国2位の紅茶ブランドである。 同社の幹部は、この訴訟の主張を「軽薄かつ不合理」であると棄却したとしている。
最高経営責任者Cynthia Bigelow(シンシア・ビゲロー)はブルームバーグに対し、同社の独自の試験では乾燥茶のグリホサート濃度も明らかになったが、連邦規制値とOCAの所見からも数値は「はるかに低い」と語った。彼女は、OCAの主張に基づく乾燥茶と、水で抽出されたお茶との違いがあるとし、紅茶を煎じた場合の値は「完全にゼロである」と述べた。
しかし、カミンス氏は、「ビゲローは、健康に配慮した消費者が農薬やその他の汚染物質を含まないと信じているすべての自然食品に対してプレミアム価格を支払うことを知っている」と反論した。さらに「同様に同社は、環境に配慮している消費者が環境に害を及ぼさない方法を使って生産されたと信じる製品に対しより多く支払うことを知っている。 消費者教育と擁護団体として、これらの虚偽の主張を暴露し、企業に製品を排除させる、またはラベルや広告を排除させることが、私たちの仕事である。」と述べた。
OCAは、ビゲローの誤ったマーケティングと製品の販売を停止する差し止め命令を求めている。
~メモ~
どの情報を信じたらいいのか、難しい時代だと感じます。
<Bigelowについて>
ビゲローは親子3代で引き継がれているニューヨーク発の老舗紅茶ブランドです。ファミリービジネスとして拡大し、今は創始者の孫娘がCEOを務めています。現在のCEOのシンシアは幼少期からうちに帰ると、家族がティーテイスティングをしているという環境で育ち、高校生になるころにはビゲローの経営者になることしか頭になかったようです。ティーバックはニューヨークのホテルなどにウエルカムティーとして置いてあります。
どの情報を信じたらいいのか、難しい時代だと感じます。
<Bigelowについて>
ビゲローは親子3代で引き継がれているニューヨーク発の老舗紅茶ブランドです。ファミリービジネスとして拡大し、今は創始者の孫娘がCEOを務めています。現在のCEOのシンシアは幼少期からうちに帰ると、家族がティーテイスティングをしているという環境で育ち、高校生になるころにはビゲローの経営者になることしか頭になかったようです。ティーバックはニューヨークのホテルなどにウエルカムティーとして置いてあります。
<Roundup ready crop ラウンドアップ作物について>
モンサント社が開発した除草剤の商品名がラウンドアップで、そのラウンドアップ耐性農作物の総称をさします。 農作物には、大豆、トウモロコシ、菜種、綿、てん菜などがありますが、これらは除草剤を使っても枯れず、雑草だけが除かれるため、除草が簡便で生産者メリットが多いとされています。
モンサント社が開発した除草剤の商品名がラウンドアップで、そのラウンドアップ耐性農作物の総称をさします。 農作物には、大豆、トウモロコシ、菜種、綿、てん菜などがありますが、これらは除草剤を使っても枯れず、雑草だけが除かれるため、除草が簡便で生産者メリットが多いとされています。