ウクライナの戦争
ウクライナの戦争は世界の食糧供給に影響を及ぼしている。ウクライナとロシアは、世界のヒマワリ油の出荷量の80%近くを占めており、またヒマワリ油のレシチンは多くの天然製品に含まれているため、戦争は2、3年は業界に影響を与える可能性がある。さらに、ロシアとウクライナは世界の小麦の4分の1以上を供給しているとニューヨーク・タイムズ紙は報じている。
国内で調達し、選択肢を持っておく
サプライチェーンの混乱は依然として大きな問題であるため、主要な原材料調達先のバックアップを2、3持っておくことは今後も重要となる。サプライヤーが海外から調達している場合は負担が大きいため、米国拠点の質の高いサプライヤーをできる限り多く見つけておくことが重要だ。
免疫と腸内細菌群
機能性飲料と腸の健康は、引き続き最重要トピックであり、栄養だけでない機能が今後も重要視されるであろう。
Mortal Venturesの創業者兼 CEO の Becca Schepps 氏は、「美味しくて清潔な食品で満腹になり、水分を補給するだけでは十分ではなく、食品は複数の機能を果たす必要がある。生の、清潔な有機食品を食べるなら、腸をきれいにし、地球を救うことにもつながらないとならない」と語る。
異なる形態での製品提供
粉末、カプセル、グミ、液体、さまざまな製剤など、複数の形態を提供することで、企業は自社を差別化し、製品を位置づけ、顧客を獲得することができる。ライフスタイル、身体、年齢の変化に合わせて、よりパーソナライズして顧客と共に進化していくことが重要である。
植物由来の機能性素材の役割
植物性食品は、今後さらに増えていき、アダプトゲンやキノコも大きな存在であり続けるはずだ。その証拠にTattooed Chef社の新しいバーには、アダプトゲン入りのオート・バター・バーがある。
持続可能な包装
消費者は持続可能な包装に注目しており、包装は、中に入っている食品や飲料と同じように持続可能性があるものでなければならない。サプリメントFatty15のCEO兼共同設立者のステファニー・ベン=ワトソン氏は、使い捨てのプラスチック容器の代わりに再利用可能なガラス容器を使用しているため、顧客から「ポジティブなフィードバックが殺到」していると語る。
ブランドがすべての人に与える影響
世界経済が人々や地域社会、地球などすべての人のためになるようブランドが支援することが大切だ。例えばアップサイクル製品を使用する、まだ知られていない創業者の成長を促すような製品を発売する、あるいは、ギブバックモデルに基づくビジネスやリジェネレティブなサプライチェーンを創造するなど、さまざまな方法がある。自然派志向の顧客は、もはや自分自身の健康だけでなく環境にも配慮している。
アレルゲンに配慮
グルテンフリーを超えた製品が増えており、牛乳、小麦、大豆、卵、魚、貝、ピーナッツ、木の実、そして1月1日からはゴマが食品表示義務のある主要アレルゲンに含まれる。
ケトンエステル
ケトンエステルのサプリメントが人気を博しており、炭水化物の代わりに燃料としてケトンを使用して、脂肪を消化するのに役立つ。ただし、ケトンエステルは一般的にひどい味がするので市場に出すのは難しいため、口に合うものを作ることができる企業が成功するはずだ。
シュガーフリーへの需要
消費者が健康を維持し、血糖値を管理するために、おいしくて口当たりのよい無糖製品が重要になる。Autonomeは、植物由来のブレットプルーフコーヒー用のアダプトジェニック・クリーマーを販売する予定。
原題:Getting ready for 2023: Trends for brands to consider(抜粋)